おうさまドッジボール

学童保育所では、子どもたちが日々あそびを通して成長しています。

以前、こんな事がありました。

 

外あそびでは『ドッジボール』が大人気です。

継続して取り組む中で、投げたり避けたりする力が日に日に上達しています。

その一方、得意な子にばかりボールが回ってしまう事も よくあり、

ドッジボールに参加していた子が公園の帰り道に「今日のドッジ面白くなかった」 

「〇〇が 1 人でボール投げてるから嫌や」話が出ていました。

 

『おわりの会』で子どもたち全体に問題提起し、ドッジボールに参加していた子を集めて

話し合いをしました。

「なんで今日のドッジ面白くなかったと思う?」と聞くと、

「得意な子が苦手な子に暴言を吐いたりするから」

「苦手な子は外野に出たらボールが回ってこず、終わるまで内野に戻れないから」

など意見があり、指導員からも最近のドッジボールは得意な子だけが楽しいドッジボールになっていること、

前まで参加していた子たちが得意な子の投げるボールが怖くてドッジボールに参加したくても

参加できないことを伝えました。

 

その日以降も継続して話し合う場を持って、苦手な子も入りやすい特別ルールの設定など、

みんなが楽しめるドッジボールにするためにはどうしたらいいかを考えました。

指導員 からは『ドッジボール』にもたくさんの種類がある事と、

その内容を子どもたちに話すと『隠しおうさまドッジ』に興味を示す子が多く、「一度みんなでやってみよう」となりました。

 

チーム分けの後、相手チームに知られない ように『おうさま』2人を決め、スタート。

 『おうさま』も高学年1人、低学年1人と決 め、作戦を立てていました。

 

指導員から声掛けをしなくても、子ども同士で『おうさま』の役がみんなできるように 順番を決めていました。

その他にも特別ルー ルを上手く使いながら、ドッジボールが苦手 な子も『おうさま』になれたり、

「下投げならキャッチできる」と楽しそうにしていました。

おうさまが誰なのかを推理してチーム内で声 を掛け合ったり、自分のチームのおうさまが誰か気づかれたら、

自分を犠牲にしておうさま を守る子がいたりと、みんなでドッジボールを楽しむことができました。

公園の帰り道やお わりの会でも、「ドッジボールが楽しかった!」と言ってくれる子がいて、

子ども自身が自 分たちで意見を出し合い話し合うことが大事だと改めて感じました。